多摩湖駅南口です。
実物は恰好良いのですが、写真映えのしないレジェンドブルー9000系電車が到着しました。9108編成。1999年西武所沢工場最後の新造車です。
駅前にソメイヨシノが2本植えられていました。
ここはかつて八重桜の老木が植えられていた場所です。その八重桜には「楊貴妃」という手書きの札が付けられていましたが、庭木図鑑植木ペディアによると、「楊貴妃」はオオシマザクラ系統に属するサトザクラの代表的な品種で、江戸時代初期から栽培されており、現在見られるものは東京の荒川堤から江戸時代後期に全国に広まったものだそうです。
2019年4月、線路方向(写真左手)に向かって伸びていた太い枝が1本切られていましたが、まだまだ多くの花が咲いていました。
そして次は2020年4月です。改めて見直すと、上の方の枝はもう枯れてしまったのか、花が付いていません。
2021年4月、花がかなりまばらになって来ました。かなり樹勢が弱まっている様です。この年の3月、駅名が西武遊園地から多摩湖に復活しました。
2022年4月にはここまで衰えていました。倒木の危険もあったのでしょう、2022年12月上旬に、このサクラは根元から切られてしまいました。
ホームに停車中の列車は、西武新宿からの多摩湖線直通急行8両編成折り返し、各停小平行きです。
そして2023年3月、楊貴妃が立っていた場所からやや駅舎寄りに、この2本のソメイヨシノが植えられました。
案内板によれば、閉園になる豊島園で行き場のなくなった木がここに植えられたそうです。
少しだけ花が咲いていました。まだまだ小ぶりな若木ですが、来年以降、どんどん大きくなるのでしょう。
他社からの譲受車両導入も計画されている西武鉄道ですが、9000系は多摩湖線用ワンマン改造が行われ、20000系と同型の走行機器を使用してVVVFインバータ化されているので、この2本のソメイヨシノが見上げる様な大きさになって沢山の花を咲かせるまで、おそらくまだまだ活躍しそうです。